「戦場のピアニスト」などの作品で有名な映画監督のロマン・ポランスキー氏が26日、訪問先のスイスで身柄を拘束され波紋を呼んでいる。母国ポーランドも救済に乗り出す構えだ。
ポランスキー氏はポーランド出身の映画監督。「チャイナタウン」「テス」「戦場のピアニスト」などの作品でアカデミー賞を受賞している。
今回の拘束は、米国に拠点をおいていた77年の淫行事件に絡むものだ。ポランスキー氏は同年、13歳の少女に淫行をはたらいた疑いで逮捕、起訴され、保釈中にフランスに逃亡。これに対し、米司法当局は同氏を指名手配していた。スイス当局は26日、チューリヒ映画祭に出席するため入国したポランスキー氏の身柄を米国からの要請に従い拘束した。
一報を受け、文化界からは反発の声が上がった。米当局への請願書には、エットーレ・スコラ、コスタ・ガヴラス(映画監督)、モニカ・ベルッチ(女優)といった著名人に加え、「戦場の~」で最高賞を授与したカンヌ映画祭実行委員会が署名。同氏がチューリヒで功労賞の受賞を控えていたことを引き合いに、「文化的なマニフェストを政治の罠に変えてはならない」と訴えた。
また国連教育科学文化機関(ユネスコ)の事務局長就任が内定しているブルガリアのボコワ駐仏大使も「ショックを受けた」と反応し、解放に向けた働きかけを行っていく方針を伝えた。
関係各国の政府も動いた。サルコジ大統領はスイス政府に対し、監督の一刻も早い釈放を要求。ポーランドのシコルスキ外相も、米政府に対し同氏の赦免を要請する意向を明らかにしている。
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