国連のデータによると、世界中で身体に障害を持っている人々の数は6億5千万人となっているが、それは地球人口の8%にあたる。12月3日は世界障害者デーとなっており、障害者の人々が直面している問題をより多くの人に知ってもらい、お互いに平等な関係を築いていくことを目的としているものだ。
国連の障害者権利条約には、ロシアは2008年に調印し、その1年後には欧州社会憲章を批准した。その憲章は、障害者らを健常者らと同じく社会生活に受け入れていくことを主眼としている。ロシア議会下院国家院のミハイル・チェレンチエフ議員は、障害者の問題を医学的依存の観点からではなく、人権の問題として捉えなおすことを指摘している。
―障害者の問題は、社会の問題であり、障害者の権利を妨げるような多くのバリアを作ってしまっているのが現状だ。そのようなバリアというのは、歴史的に形成されてきたものであり、一度にすべてを克服することは困難だが、社会が取り組んでいかなくてはならないものだ。社会憲章は、そのための基礎となるべきものだ。
ミハイル・チェレンチエフ議員にとって、障害者の問題は単なる抽象的な話題ではない。バイアスロンをしていた議員は、16歳のときに脊椎を骨折し重傷を負った経験を持っている。10年を経て競技に復帰しましたが、すでに車椅子に乗っての参加だった。パラリンピックにも6度参加した実績を持ち、金メダルに輝いたこともある。またスポーツの傍ら、2つの高等教育を受け、現在40歳であるチェレンチエフ議員は、ロシア議会下院国家院の国際問題委員会のメンバーであり、ロシアパラリンピック委員会の委員長も勤めている。
先日のドミトリー・メドヴェージェフ大統領の年次教書演説でも触れられた通り、障害を負った人々は、スポーツや芸術の分野でロシアの栄光となる結果を収めてきた。大統領は、障害者らのそのような活動を、ロシアが国としても支援していく必要があると指摘している。
障害者支援のための新しい国家プログラムは、来年から開始される予定で、23億ルーブル(約7億7千万ドル)が割り当てられている。ロシアでは1300万人の障害者がおり、そのうち55万人が子供という状況の中、世界水準を指標にしてロシアのバリアフリー社会の実現に向けての努力が行われることとなる。プーチン首相は、この分野においてある程度の経験が蓄積されている、と述べている。
―ソチ・オリンピックに向けた準備のなかでも、障害者のためのインフラ整備には特に重点が置かれている。またロシアの多くの地方においても、障害者にとって快適な環境作りの整備が進んでいる。モスクワ、サンクトペテルブルグ、ニジニノヴゴロド州、ケメロヴォ州、スモレンスク州などだ。それらの地方での経験をほかの連邦主体にも広げていく必要がある。ロシア全国で障害者らが日常生活、学業、職業などの場で、快適に生活できることが重要だ。また、新しいレベルのインフラ整備に向けては最新の技術も活用していかなくてはならない。
優先課題のひとつとしては、身障者児童のためのプログラムがある。今日では、全ロシアの学校の2%ほどしか、身障者児童のための対策を取れてはいない状況があるからだ。将来的には、身障者児童たちがほかの生徒たちと机を並べて勉強できる環境がすべての学校で整備されることが望まれる。
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