14年の冬季オリンピックおよびパラリンピックの開催地となる黒海沿岸のソチを、身体に障害を持つ人々にとってもっとも快適な都市にするため、ロシア政府は18億ルーブル(およそ54億円)を拠出する。ソチにはロシアでももっとも新たな基準のバリアフリー環境が整えられることになる。
ソチのアナトーリー・パホモフ市長は、輸送サービス分野での障害者施策を国際基準に合致させるため、ソチには多くのことが求められていると指摘する。 ―我々が定めた主要な目的は、使用しやすいインフラ整備、輸送サービス、快適な場所を保障し、ボリショイ・ソチ全体でバリアフリーを実現することだ。 現在ソチ全土でオリンピック関連施設の建設が進められているが、市長によればすべての建物、すべての施設が障害者にとって最大限に使いやすいよう設計されているという。また市長は、古い建築物を修復する際にも、障害者施策に専門家らを招き、対策を講じていると話す。
―特別な設計グループを創設した。メンバーは19人で、バリアフリー設計を担当する。この設計グループはすべての機関に課題を与え、オリンピック実行に際する管理を行う。すでに多くの部分で変化が起きているが、11年の夏までにはかなりの発展を遂げているだろう。
新たに生まれる建物は、障害者たちに快適な暮らしと移動手段を保障し、そばに駐車場も完備される。ソチではすでにあちこちで特別な標識が設置され、公共交通機関の停留所が作り直され、また車椅子で移動する人々がより快適に乗り降りできるよう昇降口が低くなったバスが走り、必要な場所にはスロープが設けられている。またバリアフリー設計のコンクールも行われている。
ソチのパホモフ市長は、オリンピックとパラリンピック開催に向け、インフラが整備されることによって、ソチは、障害者を含めたすべての人が1年間を通していつでも快適に過ごすことができるリゾート地になる可能性があると指摘する。また市長はこのことはすべてのソチ市民、ソチを訪れる人々にとっても重要なことだと述べている。
―ソチには車椅子生活を余儀なくされている障害者が400人以上、視覚障害者が500人以上、聴覚障害者はおよそ300人いる。また障害を抱える子供の数は1000人に上っている。
パホモフ市長は、バリアフリーだけでなく、ヒューマンな環境が作られて初めて、都市は障害者たちに優しいものになると語る。つまり必要なのは、障害を持つ人々を理解し、いつでも彼らに手を差し伸べることができる社会を作ることだ。人間の精神力の強さを見せつけるパラリンピックは障害者に対する人々の態度を変えるものとなるだろう。
記事を評価する: