2012.04.29 , 13:57

国連 シリアでの停戦態勢を守る

国連 シリアでの停戦態勢を守る

30日、国連監視団の先遣隊30名はシリアでの作業を開始する。監視団を率いるのはノルウェーのロバート・ムド将軍だ。国連およびアラブ連盟のコフィ・アナン特使は、監視団の人数を早期に300名にまで増やすよう働きかけていく意向だ。

   今週、シリア政府と反対派勢力との間の停戦を監視してきたのは、国連の監視員10名だ。シリアでの戦闘を抑えることはできたものの、いまだに状況は緊張している。27日夜にはダマスカスでのモスク近郊で爆発があった。シリア政府はこの爆発および前日に起こったダマスカス郊外での爆発が、テロリストグループによる犯行だと非難する一方で、反対派はハマの町での政府軍による砲撃で、70名が犠牲になったと主張している。

   国連のパン・ギムン事務総長は、シリア政府がいまだに軍隊および重火器を撤退させていないことに憤りを示しているが、アラブ連盟は国連安全保障理事会に対して、民間人の保護を呼びかけるつもりだ。アラブ連盟のナビル・アリ=アラビー事務総長は次のように述べている。

   ―シリアに対して国連憲章第7条「宣言された停戦の不遵守」を適用することは、そのまま軍事介入をすることにはつながらない。それは新しい制裁を意味する。しかし安保理は合意するだろうか。

   一方で、米国のスーザン・ライス国連大使は、国連監視団がシリアでの状況をコントロールできないだろうとしている。

   ―米国の我慢はすでに限界だ。我々は国連の監視団が影響力を持つことができるかどうか注意深く見守っている。もしそれが不可能であるならば、90日以内に国連安保理で制裁措置を議論することになる。

   ロシアはシリアの反対派が状況を混乱させていると考えている。ロシアのセルゲイ・ラヴロフ外相は次のように語っている。

   ―停戦が最終的に落ち着きをみせていないのは、反対派の武装勢力が挑発行為、爆破、テロ、政府軍への攻撃、政府施設への攻撃を続けているからだ。彼らはアナン・プランを失敗させ、国際社会の怒りを買おうとしている。それによって、外部からの介入を呼び込む狙いなのだ。

   26日、シリアの過激派反対勢力のひとつのノファル・ダヴァリビ代表はパリで声明を発表し、シリア暫定政府の樹立を明らかにした。その目的は、反対派への武器供給、直接国際武力介入の支持となっている。逆に、反対派のうち穏健な勢力は、政治的な解決法を模索していく準備があるとしている。

   先週モスクワには、民主的改革を目指す国民調整委員会の指導者らが訪れ、ロシア外務省のアレクサンドル・ルカシェヴィッチ報道官は次のように述べている。

   ― ロシア側はこのような接触によって、アナン特使への支援を強化している。反対派をどこまで団結させることができるのか、私には分からないが、少なくとも、国外および国内の反対派との接触を我々の出来る範囲で行っている。重要なのは、外部からの介入なく、シリア人自身がこの危機を乗り越えていくことだ。

中国もシリア問題調整に関する努力を活発化させている。それはシリア政府および反対派を交渉の場に引き出すことに向けたものだ。

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