2012 5月 6 , 05:13

ドーピング防止に向け新たな措置導入

ドーピング防止に向け新たな措置導入

  ロシア・アンチ・ドーピング委員会は、1年後、スポーツ選手達のための義務的なステロイド・パスポートを導入する。このパスポートには、選手のホルモン面でのあらゆるデータが記される。そうなれば、ドーピング(興奮剤)の使用を隠す事は、事実上不可能になるだろう。

 スポーツ選手にとって現在義務的とされているのは、定期的な血液検査だが、これでは禁止された薬物を摂取したかどうか、常に明らかにするのは無理だ。問題は、ドーピング技術が絶えず進歩しており、血液検査に「引っかからない」ような薬物が次々に現れていることにある。まさにそうした理由から、専門家達は今度は、選手のホルモン面に綿密に目を光らせることになるだろう。ホルモン・バランスの崩れは、興奮剤摂取の可能性を示すと考えられるからだ。大規模なスポーツ大会に参加する選手達すべてのバイオ・パスポートには、ステロイドの数値が記入されることになる。

  現在スポーツ選手は、1年間に数回ドーピング検査を受け、自身のステロイド及び血液学上のプロフィールを作成している。もし血液検査の結果において、ヘモグロビンの急激な上昇が見られれば、専門家は、その原因を調査する。高地トレーニングなど、通常とは異なった条件のもとでは、そうした結果が出ることもあるし、禁止薬物が原因の場合もある。同様の原則に従って、ホルモン面での数値も評価の基準となる。

 今日ますます多くのスポーツ選手達が、耐久力を向上させる遺伝子ドーピングと言われるものを用いている。そうした薬物を摂取すると、突然変異が起こり、一方では勝利のチャンスを高めるが、他方では健康に害をもたらす。大部分の場合、尿検査により遺伝子レベルでの変化を追跡可能だが、時に身体の中では、長期的に観察して初めてそれが分かるくらいゆっくりとしたスピードで変化が生じる時がある。まさに、そうした事から叫ばれているのが、ホルモン面の数値を記入したパスポートの必要性だ。

  スポーツ選手達は皆、ビタミンやミネラル、タンパク質などが入った栄養補助食品(サプリメント)を個人的にとり、医師達は、身体能力を高めながらも、健康には害とならないよう、必要な摂取量をアドバイスしている。しかし、そうしたサプリメントの服用量が意図的に増やされる場合があり、健康上の危険性が憂慮されている。中でもとりわけ危険なのは、こうした薬物を、成長期の子供達に服用させることだ。 種目によっては、13歳や14歳の年齢の選手が国際大会で活躍する種目がある。例えば、体操や水泳、フィギュアスケートだ。そうしたジュニア選手達が「勝利」を目的に身体能力促進のため禁止薬物を摂取し始めると、将来彼らの健康に取り返しのつかない損失をもたらす恐れがある。そのためロシアの専門家らは、ジュニア選手のドーピング問題に特に真剣に取り組んでいる。

  現在、世界中で、ドーピング・スキャンダルを起こしている主な選手は、メダルまであと一歩という有力選手達だ。重量挙げや、スピードスケート、スキー、体操、水泳といった種目に、主として見られる。 中には、これまでの検査方法では「引っかからない」禁止薬物の力を借りて数々の勝利を手にしていた者もいただろう。 しかし、いわゆるステロイド・パスポートが導入されれば、そうした事はますます難しくなるに違いない、そう期待されている。

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